竹林利治と藤原宣昭は、グルになって債権者を始め多くの人間を騙してきた。
竹林は、府中3億円事件の犯人に擬せられたとして宝飾品等の金融の業界ではあまりにもワルで有名な人間だ。株投資やゴルフ会員権等、全て元金保証を謳って金を集め、株投資では現株を渡さないというやり方を何十年も続けてきた。金融にしても葬儀に乗り込んで香典を取り上げたり、金目のものは何でも取り上げるほどあくど過ぎるやり方で有名なのである。竹林は当時から今も中野ブロードウェイに事務所を持っており、周囲の人には分かっていると思うが、誰もが「あんな悪い奴はいない」と口を揃えるくらいで、一緒に飲食をしても一度も払わないような竹林には気を付けるべきだ、という共通の実感を持っているのだ。
藤原宣昭は、平成の初めころに、自身が経営する株式会社グリーン企画を通じて、債権者に対して伊豆ゴルフ倶楽部、青島国際ゴルフ倶楽部、都ゴルフ倶楽部、筑波学園ゴルフ倶楽部及び富士河口湖ゴルフ倶楽部等の会員権(いずれもほぼ複数口)ほか多数の会員権を販売した。債権者に藤原を紹介し、ゴルフ会員権の購入を斡旋したのが竹林だった。藤原は債権者に対して、これらの会員権が購入時よりも高く転売できない場合には購入価額で買い戻すという特約を付しており、竹林もまた元本を保証すると確約したが、結果として藤原も竹林も債権者への約束を未だに果たしていない。
竹林が府中3億円事件の容疑者に擬せられたのは、顔立ちがモンタージュ写真に酷似しているだけではなく、宝飾品の業界に入る前にオートバイの修理業をしていた経歴があり、また突然のように金回りが良くなったと周囲から訝られたからでもあったが、宝飾品等の金融を業としながら、一方では闇金融や株投機ほか儲かると聞けば何にでも手を出すようなところがあって、しかも自分の利益を出すために周囲を巻き込んで関係者に損失を出させてもお構いなしというあくどさを持っていることでも名前が知れ渡っていたようである。
竹林は債権者に「確実に利益を出せます。最低でも元金は保証しますから」と説得して株投資を勧誘した。しかし実際には利益が出るどころか損失が大きくなったことから債権者は投資金の回収に入ったが、竹林は言を翻し続けた揚げ句に元本から契約時には言わなかった手数料分を取って当資金を資産家に戻すという横着さを見せた。また、ゴルフ場の会員権投資にも竹林は債権者に藤原を紹介して非常に熱心に勧誘したことから、前述の通り複数の会員権を購入した。しかし、その後、転売が難しいことから債権者が会員権の買戻しを求めたところ、藤原自身が約束した特約の存在を認めつつ、「約束を必ず果たす」と言うばかりで、一向に弁済しようとしなかった。そして、平成3年3月27日までにその時までの遅延損害金を含め、債権者に対して約1億9000万円の債務があることを認め、当該債務を旧債務として準消費貸借契約を締結した。さらに同内容を平成5年12月27日に確認する旨の債務弁済公正証書を作成し、その際、当該債務の返済期日を平成6年2月末日とし遅延損害金を年30%とすると、債権者と合意した。
債権者は竹林に対しても、藤原の紹介者であることや「元本を保証する」と言っただけでなく、藤原から手数料を受け取っていたから、それらの責任を果たすよう求めたが、竹林はまともに対応せずに知らぬ存ぜぬを繰り返した。
また竹林が債権者に勧めた株式運用の投資案件でも、竹林が「投資した元金は必ず保証するから」という約束をしたので、株投資にはほとんど興味はなかったものの、竹林の言う通りならばリスクはないと考え株の購入に踏みきった。債権者が株式購入を決め資金3億円を竹林に渡して運用を任せることにしたところ、竹林は三洋ほか複数の銘柄を提示した中で、実際に運用した資金の多くが三洋に振り向けられたようだった。ところが、資産家がいくら竹林に投資した株式の現株を渡して欲しいと言っても、竹林はさまざまな理由をつけて現株を見せることさえせず、電話で竹林に状況を確認したときにも「今は三洋で2億5000万円ほど儲かっている」と答えたので、資産家が売却を指示すると、竹林は自身や仲間との共同歩調を取ってもらわなければ困る、任せた以上は全て任せてほしいと言って売却しなかった。しかし、資産家は竹林の言うままに待ったが、竹林は遂に利益を配当することはなかった。竹林のやり方は、株券を渡すこともなければ現物を見せたことも一度もなかったから詐欺に等しく、しかも高値で売り抜けるために債権者を騙した疑いは濃厚だった。株式の運用投資そのものも嘘で、ノミ行為を仕掛けた疑いさえ持たざるを得ない手口である。
株投資はそれから何年か続いたが、債権者は竹林に精算を求めた。元金保証が最初からの約束であるため3億円の満額返却を求めたところ、当初は「分かりました」と言った竹林だったが、後日債権者に渡した返済金は2億7000万円だった。竹林が差額の3000万円については明確な説明をすることはなく、ただ「手間がかかったので手数料を戴く」としか言わない。それまでに竹林から勧誘された投資で利益が出ているのならばともかく、それが一切ない中で、竹林の言う通りであれば株投資では三洋株でみすみす約2億5000万円の利益を棒に振ったことになる。竹林に大きな不信感を持った債権者は、元金保証の約束を守ることを強く求めたが、一向に埒が明かないために「今日のところは受け取っておくが、残る3000万円の処理をどうするか、近日中に説明して欲しい」と言って竹林の事務所を後にした。
竹林は仕手筋まがいの株式売買を勧める人間の一人で、自分の儲けだけを考えて誘い込んだ相手には損をさせても平然としている。仮に投資を勧誘した債権者に億円単位の損失を与えても平然としているような男だった。竹林の汚いやり方に「知人2人が竹林をどうしても許せないと言っている」という別の被害者の話が債権者の耳にも聞こえ、不測の事態が起きてはいけないと考えて、その被害者に知人2人をなだめてもらったことがあったという。そうした経緯を竹林は知ってか知らずか、人の恨みを買うような利己的な言動を繰り返していたのだ。
竹林はその後、債権者と会うのを避けてきたが、他にも竹林に被害を蒙った人たちが多くいるなかで、一方の藤原とのトラブルや株投資問題等を、元金保証で全責任を持つと言っていたのに解決しようともしない竹林のやり方は詐欺としか言いようがない。金融の取立てでも竹林の冷酷さは際立ち、葬儀の香典も全て集金するようなことを平気でやったという話は有名で、竹林の悪事は底が知れない。それ故にそうした被害者たちの間では、竹林から謝罪がないときには身内に影響が及ぶという現実をどれほど実感しているか、懲らしめる必要があるとまで怒りが噴き出しているという。女子学生にも1か月いくらと決めて援助交際を仕掛けておきながら何カ月もの間1銭も払わないという最悪のクズ人間だ。
藤原もまた債権者から逃げ回ってばかりいた。債権者が藤原の会員権投資詐欺にあって莫大な損失を蒙り、藤原が何通もの返済の約定書や公正証書を作成しながら、それらを全て反故にしたまま所在を不明にして、何年間も連絡を絶っていた事実、そして、債権者の関係者がようやく藤原の所在を突き止めて自宅を訪ね、債権者に会って直接謝罪するよう説得を試みても、藤原は応じるどころか台所から包丁を持ち出して関係者を威嚇するような態度を取った事実等から、債権者が時効の中断で止むを得ず訴訟を提起すると、その渦中で破産手続きを取ったのだ。破産の手続き自体が極めて悪質な行為だ。藤原の債務は債権者に詐欺を働いた結果で生じたものであるだけでなく、その後の回収で債権者に非は一切ない中で、裁判所も藤原の破産申請を決して認めるはずのないものだった。藤原から委任を受けた弁護士も弁護士で、藤原から債務の実態をどれだけ正確に聞き取ったのか、単に報酬目当てで受けたことは、債権者の顧問弁護士が注意喚起の書面を送っても一切応答しなかった経緯からみても明らかだ。その書面を見て、藤原に真偽を質せば、少なくとも藤原に債権者との面談を勧めることがあって当然だった。これでは詐欺加害者の片棒を担ぐ弁護士という誹りを受けても仕方ないだろう。債権者が会員権を購入し、その対価として1億数千万円を支払ってから買戻しを求めるまでに1年も経たない期間に、藤原はこの金員を費消していた。藤原は債権者への買戻し特約付き売買契約の際には既にゴルフ会員権の販売が困難である状況になっていることを認識し、最後には売り逃げる意図で債権者にゴルフ会員権を売却したことを認めていた。債権者が藤原に買戻しの請求を行った際には、手元に資産がないことを藤原は明言していたが、資産がないのであれば浪費であり、また藤原の性格をみれば財産を隠匿している可能性もあった。
藤原はこれまでにも繰り返し虚偽の事実を述べて債権者の請求を先延ばしにしようとする行為を繰り返し、破産手続開始の時期を先延ばしにし、その間に会員権の売買で得た多額の財産を隠匿、もしくは費消してきたのだ。藤原が支払を怠り始めてから20年以上が経過する中で、藤原が依頼した弁護士に虚偽の説明を重ねて自身の財産を隠匿している事実を隠し破産手続きを進めた行為は、裁判所をも騙すもので、決して許されるものではない。しかも、前述したように債権者の顧問弁護士が藤原の委任した弁護士に事実関係を徹底的に調査するよう警告を発したにもかかわらず、その弁護士は無視して、手続きを進めてしまった。しかし、藤原は、全ての債務が免責されると思っているかもしれないが、それは大きな間違いだ。虚偽の説明は必ず綻びが生じ、破産自体が認められなくなるに違いないのである。
竹林や藤原のような人間と知り合ったら、普通の人間ならば全ての財産を騙し取られると思われる。こんな悪党たちには騙されないように十分注意しなければならないから、関係者からは「家族や身内を調べて、実名や写真を公開した方が被害を抑えることになるのでは」という指摘があるほどで、また藤原についても「会員権を買い戻す」等の嘘をついて騙し取った金を子供たちの教育費に充てたり、自身の贅沢に浪費しているのだから、竹林にも藤原にも厳罰が下されるべきであるという。竹林は夫妻ともども極悪で、藤原は妻が常識的な人であるのに、藤原本人についてはここまでの悪党はいないと言う関係者が圧倒的だ。それだけに身内にも大きな影響が出るのは当然のことだ。特に、藤原の長男の昭仁、長女の博美、そして次男の祐也に迷惑が及ぶのは必至だ。(つづく)